パグちゃんが発作の症状で精密検査依頼でご紹介がありました。MRI検査の結果、脳炎の疑いが強く、脳脊髄液の検査も同時に行いました。結果は犬抗アストロサイト自己抗体が陽性で、免疫介在性脳炎の疑いが強いとのことで紹介元の病院さんでの治療開始となりました。
スペアリブの骨を丸呑みしてから一晩中嘔吐が続いているワンちゃんが来院されました。レントゲン検査では胃内に骨が観察されます。通常はこの状態であればあまり嘔吐の症状は出ることがなく、24時間以内に胃酸で消化できてしまうワンちゃんが多いのですが、今回は何か違うようでした。内視鏡検査を行ったところ、骨の端っこが鋭く割れて胃粘膜をつついて出血させていました。骨の鋭くない側をバスケット鉗子でつかんで慎重に摘出しました。翌日元気に退院しました。よかったね。
多くのワンちゃん、ネコちゃんは高齢になると歯周病に罹患しています。これらの治療にはきちんとした手順で歯周治療を行うことが大切です。歯石をスケーラーで落とすだけでなく、見えないところの治療であるルートプレーニング、キュレッタージ、ポリッシングといった工程が大切になります。また、抜歯が必要な歯を残すと比較的すぐに再治療が必要になることが多く、結果として負担を増やすこととなります。将来を見据えての治療が大切です。
猫ちゃんが前庭症状(ヒトのメニエール病のようなめまいを主体とした症状)で精密検査依頼でご紹介をうけました。MRI画像、脳脊髄液検査(髄液一般検査、猫コロナウイルスRealPCR)の結果から、RealPCR陽性と認められ、猫伝染性腹膜炎ウイルス性脳炎と診断しました。ご紹介元の病院様での治療開始となりました。
異物を食べて嘔吐しているというワンちゃんが来院されました。催吐処置で複数の異物と虫が出てきました。飼い主さんがまだ心配とのことでしたので内視鏡検査で残りがないか確認を行いました。胃の中には大きな異物の残りはありませんでした。翌日無事元気に退院しました。よかったね。
歯周病で抜歯手術を行ったが、難抜歯で手術続行不可能とのことでワンちゃんが転院されてきました。診ると通常の歯周病ではなく、潰瘍性口内炎と呼ばれる免疫疾患であることがわかりました。慢性的な炎症のため顎関節は硬く開口が困難で、さらに血液凝固異常の前歴があるとのとこでした。両側の頬の切開と、輸血をしての手術となりました。大変な手術でしたが無事元気に退院してくれました。犬の潰瘍性口内炎は歯垢や歯石の付着度の割りに、口臭と著しい疼痛が特徴です。猫の歯肉口内炎の治療と同様に口腔内を衛生的に保ち、反応が悪い場合には全顎抜歯をお勧めします。
乳腺腫瘍の摘出手術で術前検査を行ったところ、フィラリア検査で陽性が確認されました。幸い心臓の変形は軽度だったため、無事手術を行い、その後フィラリアの治療を始めました。フィラリア症は蚊に刺されることで感染する疾患です。犬の心臓や肺動脈に寄生し、咳が出る、息切れ、疲れやすいなどの症状が出ます。重度の寄生の場合、死亡することもある怖い病気です。予防薬がありますので来院時にご相談ください。
服のボタンを飲み込んでしまったワンちゃんが来院されました。エコー検査で確認し、内視鏡で無事摘出できました。よかったね。
小型犬で老犬の心不全で一番多い病気です。加齢とともに、心臓の中の血液の流れを一定に保っている弁に異常が起きることにより発症します。聴診、レントゲン検査、エコー検査で診断します。写真はエコー検査の画像です。血液の流れをカラーで表示し、心電図の時間軸とあわせることで、飼い主さんにもわかりやすくご説明いたします。
けいれん発作が出るとのことで来院されました。MRI検査では脳に構造上の異常を認めず、特発性てんかんとの診断でお薬での治療となりました。発作は現在のところ、お薬で良好にコントロールされています。
ご不明な点がございましたら診察時間内にお電話にてご相談ください。
当院は日本動物高度医療センターと連携をとっており 放射線治療など、より高度な治療を必要とする場合 連携して治療が受けられるようになっています。