ミニチュアダックスの両後足麻痺グレード2でした。MRI検査にて第13胸椎-第1腰椎間右側圧迫と診断しました(腰椎8個)。画像結果(圧迫が軽度および頭側の脊髄が高信号でFCEも考慮)およびグレード2であったため、相談の結果まず内科的に治療をしていくこととなりました。その後順調に回復し、1ヵ月後には元気に歩けるようになりました。よかったね。
5~6歳以上の去勢手術をしていないオス犬に多い病気ですが、メス犬や去勢した犬に起こることもあります。お尻の筋肉が萎縮した結果、筋肉の隙間から直腸や膀胱が皮膚の下にとびでてしまいます。これにより便が出にくくなったり膀胱炎になったりします。手術をすることで機能回復および今後の致死的な状況を回避することができます。当院では去勢手術→結腸固定→前立腺固定→骨盤隔膜構成筋の縫縮→内閉鎖筋フラップ→浅臀筋フラップの順で通常腹側・臀部左右両側同時に行います。また老化以外に、筋肉が萎縮する原因があったり、腹圧がかかる原因があったりする場合も多いので、再発防止のためそれらの治療も重要です。今回のワンちゃんも無事手術も終わり元気に退院しました。よかったね。