前十字靭帯断裂は犬でよく診る病気です。前十字靭帯は膝の前後運動の安定性に関わる重要な靭帯ですので、これがダメになると膝がグラグラになります。以前もアップした、「Cranial Drawer Sign」をみる検査で診断がつきます。今回の検査はもう1つの診断法で「Tibial compression test」というものです。この検査はほとんどの場合、苦痛を与えない優れた検査です。その後、手術となり無事歩けるようになりました。よかったね。
とても人懐こくかわいいです。面会もできます(面会は予約制になります。安東本院まで、お問い合わせください)
1歳以下の若いワンちゃんに多い骨折です。成長期のまだ骨が弱い時期に、外から強い力が加わることで、膝の靭帯付着部の骨がはがれてしまう骨折です。変位が少なければギプスで治療しますが、活発な犬種や、大きくはがれている場合は、写真のようにキルシュナーワイヤーで固定する手術をします。今回の子も元気に退院しました。よかったね。
短頭犬種(フレンチブルドック、ボストンテリア、ブルドックなど)にとても多い脊椎の奇形です。楔形を呈することが多く、結果的に脊髄の屈曲を起こすことで、後足にふらつきや麻痺の症状が出るケースがあります。重症な場合には手術を行いますが、上記の犬種では正常そうに見える子でも、かなりの確率で持っていることが多い奇形ですので、本当に症状の原因となっているのかどうかをMRI検査でしっかり診断することが大切です。
前腕骨折のマルチーズちゃんです。橈尺骨は落下事故などでよくある骨折ですが、今回は原因が交通事故、橈骨は開放骨折でしたので通常より難易度が上がります。尺骨側のプレート固定とギプス固定で対応しました。現在3ヶ月経過しましたが治りも順調で元気に歩いています。よかったね。
胎生期の結膜形成がうまくいかず、結膜や角膜などの組織の中に皮膚となるべき細胞が迷入することで発生します。生後何ヶ月かして発見されることが多く、慢性的に眼に刺激となってしまうため外科的に切除します。写真の子は手術で切除し、3ヶ月後の診察ではどちらの眼を手術したのかわからない位キレイに治りました。よかったね。
フレンチ・ブルドッグやパグなどの短頭種で、鼻の穴が狭いために鼻呼吸が上手にできない子がいます。これは代償不全症状のない、なるべく早期(1歳以下)に外鼻孔狭窄および軟口蓋過長の整復手術を行うことで劇的に改善できます。そのため当院では、短頭種の場合は子犬のうちにお話をさせていただき、希望される場合には生後6ヶ月の不妊手術の時に同時に整復手術を行っています。毎年多くの子が希望され、うけられる手術です。その後の一生の呼吸状態を楽にしてあげることのできる大変良い手術と考えます。
コッカースパニエルやブルドッグに多い病気ですが、猫にも見られることがあります。涙を作る第3眼瞼腺の基部がとび出したまま、元に戻らなくなります。単純に切除をしてしまうとドライアイになってしまいますので、手術で元の場所に戻す必要があります。写真の猫さんも何ヶ月もとび出したままでしたが、術後1週間でキレイに治りました。よかったね。
オス猫さんで多い尿道閉塞に対する手術です。尿道閉塞は緊急的にはカテーテルで解除しますが、繰り返す場合に恒久的な解除方法としての手術をおすすめしています。古くから行われている尿道粘膜と皮膚を直接縫合するWilson法と、包皮粘膜を利用して尿道と粘膜を縫合する方法があります。前者の術式の場合、術後の合併症である造瘻部狭窄を起こすことがまれにあるため、それを防ぐためにあみ出されたのが後者の術式です。後者の術式はさらに現在3種類の方法に分かれますが、実際にやってみますとそれぞれに長所短所があります。今回の猫さんも無事終了し退院後も順調に排尿するようになりました。よかったね。
生後1ヵ月半 茶トラ メスです。とても人懐こくかわいいです。面会もできます(面会は予約制になります。安東本院まで、お問い合わせください)
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当院は日本動物高度医療センターと連携をとっており 放射線治療など、より高度な治療を必要とする場合 連携して治療が受けられるようになっています。