モルモットは切歯・臼歯とも常生歯で、臼歯の咬合面が急勾配であることなどから、不正咬合の発生率が高いです。また軽度の不正咬合でも違和感や疼痛に弱いため食欲不振に陥ります。今回の子も臼歯の不正咬合が判明し、麻酔下での歯科処置となりましたが、元気に退院していきました。よかったね。
もともと心臓の悪いワンちゃんが、急に呼吸が苦しいとのことで来院されることがあります。この場合急性肺水腫といって、心臓病の悪化から肺に水がたまって呼吸困難になっていることが多いです。すぐに酸素室を用意し、利尿剤や血管拡張薬で治療していきますが、残念ながら亡くなってしまうケースもありました。しかし最近はピモベンダンという強心薬の静脈注射を併用することでこの病気の救命率がかなり向上しました。日本ではピモベンダンの内服薬はあるのですが、注射薬は海外からの個人輸入になります。今回も10本輸入しましたが、ワンちゃんのサイズによっては何本も使用することがあるため、在庫は常に注意しています。もちろん分院にも配備してありますのでご安心ください。