子宮の中にバイ菌が感染し、膿がたまってしまう病気です。食欲・元気がない、膣から膿が出る、お水を飲む量が増加するなどで気がつかれることが多いようです。超音波検査で迅速に診断できます。治療には子宮と卵巣を摘出する手術が必要です。治療が遅れると、腎不全や敗血症、腹膜炎を起こす怖い病気ですので注意が必要です。今回のワンちゃんも無事元気に退院できました。よかったね。
1歳未満の小型犬に多い病気です。成長期に大腿骨頭の血流が悪くなり壊死してしまう病気で、骨が変形して関節炎を起こします。これによって痛みが生じ、悪い方の後肢を上げがちになり、症状が進むと腿の筋肉が萎縮して3本足で歩行するようになります。痛みや跛行のあるものでは手術による早期治療が回復を早めるために重要です。今回の子のレントゲンでは両側の大腿骨頭に扁平化が認められ、大腿骨頭内の一部の骨は透過性が軽度に亢進している状態でした。シグナルメントおよびX線所見より、両側性の大腿骨頭壊死症が強く疑われました。症状の強かった右足から手術を行いました。その1か月後に左足も手術し、無事元気に走れるようになりました。良かったね。