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犬の食道内異物(鳥の骨)の内視鏡摘出

2014/3/7(金)

6歳のワンちゃんが苦しそうで喉に何か詰まっているのではないかとのことで来院されました。すでに他院でレントゲンを撮ってもらって、喉仏のあたりに何かあるのかもしれないが、画像では喉仏の骨と重なってしまって確定的ではない、とのお話だったそうです。再度レントゲン検査をしたところ、やはり何かありそうということで、内視鏡検査になりました。検査の結果、鳥の骨が食道内にひっかかっていたことがわかりました。食道粘膜を傷つけないよう慎重に取り出しました。麻酔からの覚醒後はすっかり元気になりました。よかったね。

エボシカメレオンの脱皮(エキゾチック)

2014/3/4(火)

待合室のカメレオンが写真のような状態になっていることがあります。これは「皮膚病」ではなく「脱皮」ですので、ご安心ください。トカゲやカメレオンは定期的に脱皮しますが、湿度管理などの問題で脱皮不全を起こすと、指先などの場合は指がダメになってしまうこともありますので注意が必要です。

シェパードの限局性石灰沈着症

2014/2/28(金)

腰にできたしこりがどんどん大きくなってきたとのことで来院されました。診察時には拳大の大きさまで成長しており、切除検査をすることとなりました。病理組織検査の結果は「限局性石灰沈着症」。腫瘤組織には、石灰の沈着および肉芽腫性炎症が観察されました(写真)。この病気はシェパードに好発し、比較的若い2歳以下での発生が多いです。シェパードでこのようなしこりが多発してきたら注意が必要です。原因不明ですが、過剰な圧力などが加わった部位や過去の傷害部位に形成されることが多く、異栄養性石灰沈着症と考えられています。

THE TEXTBOOK OF SYSTEMATIC LIVER LOBECTOMY

2014/2/25(火)

写真も多く、肝切除限定というめずらしい本ですが、臨床の外科目線で書かれたとても参考になる本でした。

犬の食道内異物(手羽元)の内視鏡 その2

2014/2/21(金)

本来は時間をかけて表面のトリ肉を除去し、鉗子で摘出するのですが、このワンちゃんは重度の心不全で治療中だったこともあり、短時間での治療を選択しました。幸い胃内に落とした骨は写真のように数日で消化され、元気に退院できました。よかったね。

犬の食道内異物(手羽元)の内視鏡 その1

2014/2/18(火)

11歳のワンちゃんが、トリの手羽元を食べてしまってから元気がないとのことで来院されました。吐きたそうなそぶりはあるが吐かないとのことでしたが、レントゲンを撮ってみますと、食道のかなり奥の部分で手羽元がひっかかっていました。すぐに全身麻酔下で内視鏡検査を行ったところ、心臓のちょうど真上あたりの食道にひっかかっていました。食道内でしたので、消化もされずトリ肉もそのままの状態で付着していましたので、スネアやバスケット鉗子でつかんでもすぐにちぎれてしまうため、内視鏡で胃内に落としました。

ウサギの尿石症の手術(エキゾチック)

2014/2/14(金)

急に尿が出なくなり、元気食欲がないとのことで来院されました。レントゲン、超音波(エコー)検査により、膀胱内の大きな結石が膀胱頸に落ち込んだことで尿管・尿道を塞いで急性腎不全になっていることがわかりました(ウサギはこのように膀胱頸に結石がはまってしまうケースが多いので注意が必要です)。そのまま緊急手術となり、お腹を開いて結石を摘出しました。翌日から食欲が少しずつ改善し、今はすっかり元気になりました。よかったね。

犬の尺骨骨端軟骨早期閉鎖の手術(整形外科)

2014/2/11(火)

1歳のワンちゃんが右前肢の跛行で来院されました。レントゲン検査にて、腕尺関節(肘関節)の亜脱臼が原因で跛行がでていることがわかりました。

成長期のワンちゃんで前肢の跛行の場合、腕の骨の成長が途中で止まってしまう「早期閉鎖」が多いです。原因には手根関節の外傷、過去の成長板骨折が考えられます。その後すぐに手術(尺骨の骨を切りとることで亜脱臼が整復されます)となり跛行もすぐに治りました。よかったね。

犬の膝蓋骨脱臼の整復手術(整形外科)

2014/2/7(金)

特に小型犬にはとても多い病気です。膝のお皿が脱臼して足を痛がったり、つけなくなったりします。当院では跛行の症状が持続する・進行性に悪化する場合には手術をおすすめしています。手術方法は症状の程度によって、滑車溝造溝術、脛骨稜転移、関節包の調節・縫縮、ラテラルスーチャー他、複数の手技をそのワンちゃんにあわせて選択します。再発防止には脱臼のメカニズム(特に内旋)を考慮した手術が大切です。

犬の前十字靭帯断裂の手術(整形外科)

2014/2/4(火)

この冬もワンちゃんの前十字靭帯断裂の整復手術がとても多いです。体重・犬種にあわせて手術方法を選択しますが、実際に関節内部の壊れた半月板・靭帯の様子を観察しながら細かに術式を変化させていくと、術後の回復がとても良くなります。また、関節内部・周囲の構造を極力痛めない手術が良い結果につながりますので、手術時間を短くすることも大切です。写真のワンちゃんは非常に回復がよく、術後3日目で歩行が可能になり、抜糸時には左右どちらが手術した足かわからないくらいに歩行状態が良くなっていました。よかったね。

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