当院では他院からのご紹介などもあり、前十字靭帯断裂の整復手術はとても多いです。体重・犬種にあわせて手術方法を選択しますが、実際に関節内部の壊れた半月板・靭帯の様子、骨の形状や膝蓋骨のバランスなどを観察しながら細かに術式を変化させていくと、術後の回復がとても良くなります。また、関節内部・周囲の構造を極力痛めない手術が良い結果につながりますので、手術時間を短くすることも大切です。今回の子も元気に歩いて退院していきました。よかったね。(ヒトの医学では、ハムストリング腱や骨付き膝蓋腱を用いて再建する自家腱移植が主流となっています)
小型犬の女の子が頻尿・尿閉の症状で来院されました。エコー検査で膀胱三角部の粘膜面に腫瘤を認め、麻酔下でエコーガイド下カテーテル生検による細胞検査を行いました。セルパック法による組織検査の結果は「移行上皮癌」でした。その後ピロキシカムによる内科治療となりました。
右前腕の橈尺骨骨折のポメラニアンちゃんのご紹介がありました。橈尺骨骨折は動物病院では一番よくある骨折だと思います。骨の太さや厚み、犬種や体重、性格(活動性)に合わせてインプラントの種類を選択します。今回の子は体重1.7kgでした。ロッキングプレートであるTAITAN1.2mmで対応しました。治りも順調で元気に帰りました。よかったね。
ダックスちゃんが外陰部付近に硬い腫瘤があるとのことで来院されました。画像、症状から平滑筋腫が疑われました。会陰切開を肛門方向へ拡大しながら切除するという方法をとりました(以前にも何度かアップしたことのある核出術という方法です)。病理組織検査の結果は「平滑筋腫」で良性でした。外陰部に発生する平滑筋腫の発育には雌性ホルモンの関与が示唆されており、今回の同時に行った避妊手術により再発抑制が期待できます。その後元気に退院しました。よかったね。
チワワちゃんの帝王切開でした。1頭が産道に詰まって亡くなっている状態で来院されました。緊急手術を行い残りの2頭は無事元気に生まれました。
ワンちゃんが繰り返す血尿の症状で来院されました。エコー検査で膀胱頭側粘膜に有茎状の腫瘤を認め切除手術を行いました。病理組織検査の結果は、固有層における粘膜上皮の増殖巣(ブルン細胞巣Brunn nest)の形成を伴う慢性炎症を認め、「増殖性膀胱炎」に相当する組織像と診断されました。ヒトでは本疾患と膀胱癌との関連は明らかではないものの診断後に癌が続発する可能性があるため、長期的なフォローアップが必要とされています。今回のワンちゃんも定期的にエコー検査を行っておりますが、3年経過した現在も再発無く良好です。よかったね。
1歳以下の若いワンちゃんに多い骨折です。成長期のまだ骨が弱い時期に、外から強い力が加わることで、膝の靭帯付着部の骨がはがれてしまう骨折です。変位が少なければギプスで治療しますが、活発な犬種や、大きくはがれている場合は、写真のようにキルシュナーワイヤーで固定する手術をします。今回のトイプードルちゃんも元気に退院しました。よかったね。
手術の様子です。骨髄移植も併用しました。順調に回復し元気に歩けるようになりました。よかったね。
ダックスちゃんが両後肢麻痺グレード4で来院されました。MRI検査で第2-第3腰椎間椎間板ヘルニア、右側優位な圧迫と診断し即日手術となりました。→<その2>へ続く
グレートデンちゃんが急に元気がなくなって、お腹がはって苦しそうに吐きたそうにするとの主訴で来院しました。GDVと診断し緊急手術を行いました(半切のレントゲンでもはみ出す胃のサイズでした)。その後無事元気になり退院しました。よかったね。
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当院は日本動物高度医療センターと連携をとっており 放射線治療など、より高度な治療を必要とする場合 連携して治療が受けられるようになっています。