当院では椎間板ヘルニアのMRI検査に造影検査も必ず使用します。これは①悪い箇所が複数あった場合に主病変がどこなのかを特定するのに非常に有用である ということと、②とび出した椎間板物質の形がはっきりするので正確な手術計画が立てられる ということで行っています。今回の子も造影検査で逸脱した椎間板物質の形状、主病変であることがはっきりわかりました。
1歳未満の小型犬に多い病気です。成長期に 大腿骨頭の血流が悪くなり壊死してしまう病気で、骨が変形して関節炎を起こします。これによって痛みが生じ、 悪い方の後肢を上げがちになり、症状が進むと腿の筋肉が萎縮して3本足で歩行するようになります。痛みや跛行のあるものでは手術による早期治療が回復を早めるために重要です。
外側から見て健康そうな犬歯でも、裏側の歯肉に穴が開いてしまっているケースがあります。特にダックスフントで多く、くしゃみや鼻水の原因となります。このような歯はきちんと抜歯・洗浄をして、頬側の歯肉を十分剥離して縫合し穴をふさぐことが必要です。
とても人懐こくかわいいです。面会もできます(面会は予約制になります。安東本院まで、お問い合わせください)
多くのワンちゃん、ネコちゃんは歯周病に罹患しています。これらの治療にはきちんとした手順で歯周治療を行うことが大切です。歯石を超音波スケーラーで落とすだけでなく、見えないところの治療であるルートプレーニング、キュレッタージ、ポリッシングといった工程が大切になります。また、抜歯が必要な歯を残すと比較的すぐに再治療が必要になることが多く、結果として負担を増やすこととなります。将来を見据えての治療が大切です。
前腕骨折のチワワちゃんです。最近の動物病院では一番多い骨折部位です。体重が2kgありましたので比較的平均的な手術でした。無事手術は終了し元気に退院していきました。よかったね。
前十字靭帯断裂は犬でよく診る病気です。前十字靭帯は膝の前後運動の安定性に関わる重要な靭帯ですので、これがダメになると膝がグラグラになります。以前もアップした、「Cranial Drawer Sign」をみる検査で診断がつきます。今回の検査はもう1つの診断法で「Tibial compression test」というものです。この検査はほとんどの場合、苦痛を与えない優れた検査です。その後、手術となり無事歩けるようになりました。よかったね。
1歳以下の若いワンちゃんに多い骨折です。成長期のまだ骨が弱い時期に、外から強い力が加わることで、膝の靭帯付着部の骨がはがれてしまう骨折です。変位が少なければギプスで治療しますが、活発な犬種や、大きくはがれている場合は、写真のようにキルシュナーワイヤーで固定する手術をします。今回の子も元気に退院しました。よかったね。
短頭犬種(フレンチブルドック、ボストンテリア、ブルドックなど)にとても多い脊椎の奇形です。楔形を呈することが多く、結果的に脊髄の屈曲を起こすことで、後足にふらつきや麻痺の症状が出るケースがあります。重症な場合には手術を行いますが、上記の犬種では正常そうに見える子でも、かなりの確率で持っていることが多い奇形ですので、本当に症状の原因となっているのかどうかをMRI検査でしっかり診断することが大切です。
ご不明な点がございましたら診察時間内にお電話にてご相談ください。
当院は日本動物高度医療センターと連携をとっており 放射線治療など、より高度な治療を必要とする場合 連携して治療が受けられるようになっています。