けいれん発作が出るとのことでMRI検査希望でご紹介がありました。短頭犬種でしたので脳炎などを心配されていましたが、MRI検査では脳に構造上の異常を認めず、特発性てんかんとの診断でご紹介いただいた病院様へお返しさせていただきました。
Mダックス・12歳の子が急性の虚脱、横臥状態で来院されました。超音波検査をしたところ、脾臓に腫瘤が存在し、腹腔内に大量出血もしている危険な状態でした。すぐに緊急手術となりました。輸血も並行して行い、危険な状態を脱し無事退院しました。病理組織検査の結果は「血管肉腫」でした。
お尻に大きな腫瘍ができたとのことで来院されました。見ると桜の葉くらいのサイズの腫瘍のようなものが確認されました。外見はトリ皮のような感じで、明らかに周囲の組織とは異なるものができていました。以前にも同様の症状で、どんどん大きくなって手術したワンちゃんがいましたので、早めに手術を行いました。病理組織検査の結果は「慢性炎症(軽度)を伴う皮膚過誤腫」でした。軽度の炎症反応を伴っていたこと、臨床的に拡大傾向を示していたことから、過誤腫に二次的な刺激が加わることで本病態を示している可能性が考えられるとのことでした。
けいれん発作が出るとのことで来院されました。MRI検査では脳に構造上の異常を認めず、特発性てんかんとの診断でお薬での治療となりました。発作は現在のところ、お薬で良好にコントロールされています。
小型犬にはとても多い病気です。膝のお皿が脱臼して足を痛がったり、つけなくなったりします。当院では症状(跛行、脚変形、疼痛)が持続する場合に手術をおすすめしています。手術方法は症状の程度や重症度(グレード)を総合的に判断して、内側解放、滑車溝造溝(トンネルリセッション他)、脛骨稜転移、関節包の調節・縫縮、ラテラルスーチャー他、複数の手技を組み合わせて行います(今回は両足グレード4のポメラニアンちゃんの3ヶ月あけての2本目の足の手術でした)。症例にあわせて複数ある手術方法を適切に組み合わせるのが大切です。
フィラリア検査をしたところ血液中に寄生が確認されました。フィラリア症は蚊に刺されることで感染する疾患です。犬の心臓や肺動脈に寄生し、咳が出る、息切れ、疲れやすいなどの症状が出ます。重度の寄生の場合、死亡することもある怖い病気です。予防薬がありますので来院時にご相談ください。
左の上唇の内側奥にできた腫瘍の摘出手術です。病理組織検査の結果は悪性黒色腫でした。この腫瘍は口腔内に発生した場合、転移も早く予後が悪いことが多いです。普段から口腔内をチェックすることが大切です。
前回のMRIからの手術です。術後2ヶ月で歩行が可能となりました。よかったね。
ダックスの両後足麻痺グレード4でした。MRI検査にて第13胸椎-第1腰椎間、左側圧迫と診断し、手術となりました。
5~6歳以上の去勢手術をしていないオス犬に多い病気ですが、メス犬や去勢した犬に起こることもあります。お尻の筋肉が萎縮した結果、筋肉の隙間から直腸や膀胱が皮膚の下にとびでてしまいます。これにより便が出にくくなったり膀胱炎になったりします。手術をすることで機能回復および今後の致死的な状況を回避することができます。当院では去勢手術→結腸固定→精管や前立腺固定→骨盤隔膜構成筋の縫縮・内閉鎖筋フラップ・浅臀筋フラップの順で行います。また老化以外に、筋肉が萎縮する原因があったり、腹圧がかかる原因があったりする場合も多いので、再発防止のためそれらの治療も重要です。
ご不明な点がございましたら診察時間内にお電話にてご相談ください。
当院は日本動物高度医療センターと連携をとっており 放射線治療など、より高度な治療を必要とする場合 連携して治療が受けられるようになっています。