当院では他院からのご紹介などもあり、前十字靭帯断裂の整復手術はとても多いです。体重・犬種にあわせて手術方法を選択しますが、実際に関節内部の壊れた半月板・靭帯の様子、骨の形状や膝蓋骨のバランスなどを観察しながら細かに術式を変化させていくと、術後の回復がとても良くなります。また、関節内部・周囲の構造を極力痛めない手術が良い結果につながりますので、手術時間を短くすることも大切です。今回の子も元気に歩いて退院していきました。よかったね。(ヒトの医学では、ハムストリング腱や骨付き膝蓋腱を用いて再建する自家腱移植が主流となっています)
ワンちゃんが半年前に乳腺癌を切除した部位に新たにできた複数のシコリを気にされて転院されました。悪性腫瘍が疑われましたので両側乳腺全切除手術で対応しました。摘出後の病理組織検査の結果は、「乳腺癌(単純型)」サージカルマージン明瞭とのことでした。無事元気に退院しましたが、脈管浸潤像も認められたため注意が必要です。
柴犬ちゃんが膝の腫れと跛行で来院されました。エコー検査の結果、膝関節内に腫瘍が出来てそれにより膝蓋骨が圧迫を受け脱臼している状態でした。手術で腫瘍を切除し膝蓋骨脱臼を整復しました。病理組織検査の結果は「脂肪腫」で良性でした。無事元気に歩けるようになって退院しました。良かったね。
手術の様子です。その後順調に回復、元気に歩けるようになりました。よかったね。
ダックスちゃんが両後肢麻痺グレード3で来院されました。即日MRI検査で第12-13胸椎間椎間板ヘルニア・左側圧迫と診断し手術となりました。→<その2>へ続く
チワワちゃんが乳腺が腫れて炎症が治まらないとのことで来院されました。外科切除後の病理組織検査の結果は「乳管拡張を伴う慢性化膿性乳管炎」でした。その後キレイに治りました。良かったね。
子宮の中にバイ菌が感染し、膿がたまってしまう病気です。食欲・元気がない、膣から膿が出る、お水を飲む量が増加するなどで気がつかれることが多いようです。超音波検査で迅速に診断できます。治療には子宮と卵巣を摘出する手術が必要です。治療が遅れると、腎不全や敗血症、腹膜炎を起こす怖い病気ですので注意が必要です。今回のワンちゃんも無事元気に退院できました。よかったね。
加齢に伴って、まぶたにシコリができることがあります。眼球に対して刺激になって結膜炎や痛みの症状が出る、視覚の妨げになるなどの場合には手術をおすすめします。再発のないようにイボを根っこから「楔形」や「四辺」をイメージに切り取って縫い合わせます。アイラインが確実にピッタリ合うように丁寧に縫うことが仕上がりの良し悪しを決めます。今回の子もキレイに治りました。病理組織検査の結果は「マイボーム腺上皮腫」で良性でした。良かったね。
内股の辺りに大きな腫瘍が出来て出血するとのことで来院されました。手術にて摘出しました。病理組織検査の結果は「肉腫NOS(Not otherwise specified)」でした。腫瘍細胞の明らかな脈管浸潤像は観察されませんでしたが、今後の経過には注意が必要です。
ご不明な点がございましたら診察時間内にお電話にてご相談ください。
当院は日本動物高度医療センターと連携をとっており 放射線治療など、より高度な治療を必要とする場合 連携して治療が受けられるようになっています。